乳房にしこりを感じたら

入浴中などに乳房のしこりに気がついた場合、あなたならどうされますか?。あるいは乳首の先にびらんができたり、分泌が出てきたりしたら?
はじめは「何だろう、癌かもしれないけどそうだったら恐いし、良性のしこりかもしれないからもう少し様子を見よう」と自己判断して、意識の外に追い出してしまうかもしれませんね。確かに癌ではなく、良性の病変の場合も多いのですが、様子を見るのは1ヶ月、生理のある人なら生理の1周期くらいまでにして、それでもしこりが変わりなくあるようなら医師の診察を受けて下さい。
診療科は婦人科ではなく、外科のある病院、あるいは外科を標榜している診療所がよろしいでしょう。日本では乳癌をみるのは外科医なのです。

乳房の検査ではまず問診、触診を行い、マンモグラフィー、超音波検査を併用します。
問診では患者さん自身の病歴や血のつながりのある家族の病歴を聞かれますので、あらかじめまとめておくと良いでしょう。それから今回の来院の原因となった病変について初めて気がついた時期とその時の大きさや状態についても聞かれますので思い出しておきましょう。

触診は上半身裸になり、仰向けに寝て、指でなぞるようにして乳房を診察します。また起きて座位になり、乳房の引きつれを確認したり、乳房を搾って乳頭分泌の有無を見たりします。
マンモグラフィーは乳房のレントゲン検査です。一般のレントゲンとは違う、軟線と呼ばれる種類のエックス線で撮影しますので、専用の機械が必要になります。片方の病変であっても必ず両側の乳房を縦と横方向の2方向で撮影します。乳房ができるだけ薄くなるように圧迫して撮影すると診断しやすいため、強く圧迫しますので少し痛むかもしれません。
超音波検査も乳癌の検査には非常に有用です。触診や、マンモグラフィー検査では分からないような癌が見つかることもあります。超音波の装置も腹部の検査とは違う周波数の高い体表専用の装置が必要です。

触診やマンモグラフィー、超音波検査でしこりが確認できたら、もしも、それがあきらかに癌と診断される場合は検査は一旦そこで終わりです。
癌か良性の腫瘍か迷うような場合には、細胞診検査を行います。注射器に針をつけてしこりを刺して、注射器の中を陰圧にし、細胞を採取します。ふつう正確を期すために2回以上刺します。

これらの検査で、癌と診断された場合は患者さんと相談の上、手術のできる信頼できる病院へ紹介します。乳癌は外科で手術をしますが、外科なら何処でもいいというわけではありません。残念ながら乳癌を得意とする外科の先生は意外と少ないのです。もちろん、たいていの外科の先生は乳癌を手術することはできますが、一般外科は消化器を専門にしている先生が多く、最新の乳癌の手術法、術前、術後の治療法に精通している外科医のいる施設は限られてしまいます。

乳癌に詳しい医師の一覧がこちらに出ていますので参考にして下さい。

乳房にしこり、引きつれ、くぼみ、全体の硬結、乳汁分泌、乳頭のびらんなどの異常を感じた時には、ためらわず、外科の診察を受けることをお勧めします。